寒中コンクリート工事では、施工条件に応じて調合や養生などをバランスよく立案することが重要です。そのためには、概略的な計画からフィードバックを繰り返し、その内容を詳細化することになります。この検討作業を進めていくうえで、所定の強度を確保するための積算温度、養生条件を考慮した各材齢の積算温度や各強度が得れられる材齢、加熱養生時の熱損失量などを算出することが必要になります。
本システムでは、寒中コンクリート工事に必要な算定を簡便かつ効率的に実施することができます。また、その算定方法は日本建築学会「寒中コンクリート施工指針・同解説(2024年)」(以下、指針と略記する)、「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版」(以下、標準仕様書と略記する)を基本としています。
■主 要 な 機 能
・積算温度をもとに初期強度、設計基準強度、および品質基準強度を確保する材齢を算出します。(指針4.4)
・材齢91日までの積算温度を算出します。
・初期強度を確保するまでの期間の旬最低気温から、初期養生の方法を確認します。(指針9.1)
・調合計画書を作成します。
・標準仕様書(令和4年版)の規定に対応させ、材齢28日の圧縮強度を推定し、設計基準強度に対する比率を算出します。
【参考:標準仕様書(令和4年版) 6.11.6(3)】
構造体コンクリート強度の推定試験の判定は、材齢28日の圧縮強度試験の1回の試験結果が設計基準強度に0.7を乗じた値以上であり、かつ、材齢28日を超え91日以内の圧縮強度試験の1回の試験結果が、設計基準強度に3N/mm
2を加えた値以上であれば合格とする。
・強度増進標準曲線を利用して、初期強度、設計基準強度および品質基準強度の確保材齢を算出します。(指針資料3 3.2)
・指定した設計基準強度の確保材齢を満足するように、養生条件を算出します。
・氷点下温度域に対する積算温度の低減を考慮することができます。(指針資料3 3.3.2)
・材齢91日までの積算温度と圧縮強度の関係を算出します。
・強度推定の算定書を作成します。
・養生上屋の熱損出量を算出します。(指針9.3)
・加熱養生計画書を作成します。
・データベース形式にしていますので、データ管理が容易です。
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