強度推定における算定方法

 指針資料3.2に示される強度増進標準曲線を適用して、材齢(積算温度)と圧縮強度の関係を求めています。

<< 基 本 式 >>
 
 指針資料3.2の強度増進の標準曲線式

 

ここに、
 F:コンクリートの圧縮強度(N/mm2
 F:コンクリートの温度補正を行った最終到達強度(N/mm2
 20F28:標準水中養生を行った材齢28日(840°D・D)における圧縮強度(N/mm2)
   @平均的な算定の場合には調合強度とする。
   A安全側の算定の場合には呼び強度とする。
 20M28:標準水中養生を行った材齢28日における積算温度(゜D・D)
 T24: 打ち込みから24時間のコンクリートの平均温度(℃)
 a,b:ゴンペルツ曲線の係数     
 Mc:コンクリートの温度補正を行った積算温度(゜D・D)
 Tc:コンクリートの平均温度(℃)
 Δt:平均温度算出のインターバル時間(日)


<< 算定方法 @ >>

1)算定式
 指針資料3.2の強度増進の標準曲線式

2)調合強度
 指針(4.2)式、(4.3)式を基本として、算定式の係数(1.73および0.85)を変更した場合にはその係数を採用します。

 

3)標準偏差
 標準偏差等の設定に従います。「JASS5規定値を採用する」を選択した場合には、
 「JASS 5.5.2」に基づいて、2.5N/mm2または0.1×調合管理強度の大きい方の値を適用します。

4)積算温度評価式
 指針(1.1)式を適用します。(参考:氷点下温度域に対する積算温度の低減を考慮した積算温度評価式)
 
ここに、
 Mn:積算温度(°D・D)
 Z:材齢(日)
 θz:材齢z日における日平均気温または日平均コンクリート温度(℃)

5)算定方法
 初期強度および設計基準強度には平均的な算定、品質基準強度には安全側の算定を適用しています。(参考:安全側と平均的な算定)
 なお、氷点下温度域に対する積算温度の低減を評価していないため、設計基準強度に関しては強度確保の安全性を考慮して、設計基準強度に3N/mm2を加えた値を必要強度としています。
 算出する圧縮強度は強度管理用供試体を対象とし、供試体(現場封かん養生)の判定基準(指針表11.1抜粋)と本システム算定方法の関係は下表に示すとおりです。

 試験の目的  判定基準  算定方法  算定対象強度
(N/mm2
 初期養生の打切り  5.0 N/mm2以上  平均的な算定  5.0
 支保工の除去  設計基準強度Fc以上
(または構造計算による強度以上)
 平均的な算定  Fc+3
 構造体コンクリートの強度  品質基準強度Fq+3以上  安全側の算定  Fq+3


<< 算定方法 A >>

1)算定式
 指針資料3.2の強度増進の標準曲線式

2)調合強度
 指針(4.2)式、(4.3)式を基本として、算定式の係数(1.73および0.85)を変更した場合にはその係数を採用します。

 

3)標準偏差
 標準偏差等の設定に従います。「JASS5規定値を採用する」を選択した場合には、
 「JASS 5.5.2」に基づいて、2.5N/mm2または0.1×調合管理強度の大きい方の値を適用します。

4)積算温度評価式
 氷点下温度域に対する積算温度の低減を考慮して、指針資料3(資3.3)式を適用します。また、1日あたりの積算温度については、指針資料3.3.3.1に示される直線的な温度変動を考慮します。

   
ここに、
 M :積算温度(゜D・D)
 T :Δtのコンクリート温度(℃)
 Δt :温度測定間隔(日)

   

5)算定方法
 氷点下における積算温度の低減を考慮して、初期強度、設計基準強度、および品質基準強度に関して平均的な算定を適用しています。(参考:安全側と平均的な算定)
 算出する圧縮強度は強度管理用供試体を対象とし、供試体(現場封かん養生)の判定基準(指針表11.1抜粋)と本システム算定方法の関係は下表に示すとおりです。

 試験の目的  判定基準  算定方法  算定対象強度
(N/mm2
 初期養生の打切り  5.0 N/mm2以上  平均的な算定 5.0
 支保工の除去  設計基準強度Fc以上
(または構造計算による強度以上)
 平均的な算定 Fc
 構造体コンクリートの強度  品質基準強度Fq+3以上  平均的な算定 Fq+3






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