計画供用期間の級 | 耐久設計基準強度(N/mm2) | 計画供用期間(年) |
短 期 | 18 | 約 30 |
標 準 | 24 | 約 60 |
長 期 | 30 | 約100 |
超長期 | 36 | 約200 |
◎ 品質基準強度Fq
構造体コンクリートが満足すべき強度で、設計基準強度Fcおよび耐久設計基準強度Fdの大きい方の値になります。
この強度は、旧JASS5では現場養生供試体を対象としていましたが、今回、構造体コンクリート(コア供試体)に変更されています。
そのため、旧指針で定義されていたΔF(現場養生供試体とコア供試体との強度差)は削除されています。
旧 : Fq
= Max{Fc,Fd} + ΔF
新 : Fq =
Max{Fc,Fd}
◎ 構造体強度補正値mSn
従来の予想平均気温による強度補正値Tに替わって、新たに構造体強度補正値Sが導入されました。
構造体強度補正値mSnは、標準養生した供試体の材齢m日の圧縮強度と構造体コンクリートの材齢n日の圧縮強度との強度差による補正値として定義されています。
なお、通常期における構造体強度補正値mSn(m=28日、n=91日)については、その標準値がJASS5表5.1に示されています。
◎ 調合管理強度Fm
調合強度の決定や管理において基準となる強度として、新たに定義されています。m日における標準養生供試体が満足すべき強度になります。
新 : Fm = Fq + mSn
◎ 調合強度F
調合設計において目標とするコンクリート強度で、標準養生供試体の圧縮強度分布の平均値として位置付けられています。
新 : F ≧ Fm + 1.73σ , F ≧ 0.85Fm + 3σ
コンクリートの強度変動を表す標準偏差σは、工場の実績、または実績がない場合は2.5N/mm2または0.1Fmの大きい方の値により定めます。
寒中コンクリート工事は、JASS5(2009年)では「コンクリートが凍結するおそれのある時期に行われるコンクリート工事」と定義されています。
その適用期間は、指針1.2において下記のいずれかが該当する期間を基準としています。また、適用期間の開始日・終了日は、該当する旬の始めまたは終わりの日とされています。
下記の2項目は寒中コンクリートで達成すべき目標となる、@初期凍害を防止する、A低温による強度増進の遅れが施工上の支障とならないようにすることにそれぞれ対応しています。
(1)打込み日を含む旬の日平均気温が4℃以下の期間
(2)コンクリートの打込み後91日までの積算温度M91が840°D・Dを下回る時期
算定区別 | 標準水中養生の材齢28日の 圧縮強度20F28の設定 |
設定した20F28を 確保できない確率(不良率) |
@安全側の算定 | 呼び強度 | 4% |
A平均的な算定 | 調合強度 | 50% |